免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断や専門的アドバイスを提供するものではありません。税制は改正されます。実際の申告や対応は、必ず税理士にご相談ください。

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飲食店の消費税は、店内で食べるか、持ち帰るかで税率が変わります。この記事では、その区分と、令和9年の税率引下げ案、仕入れのインボイスを軸に、飲食店が税理士に確認したい点を整理します。税理士の登録の調べ方や、断られたときの備えは、水商売の税理士の選び方にまとめています。

飲食店の経営で確認しておきたい3つの論点

1. 店内飲食と持ち帰り・出前で、消費税の税率が分かれる

飲食店では、同じ料理でも、提供の仕方で消費税の税率が変わります。国税庁のQ&A(個別事例編)では、次のように整理されています。

  • 店内で飲食させる場合: 軽減税率の対象外で、標準税率の10%です。「食事の提供」とは、飲食設備のある場所で飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。セルフサービスの店でも、テーブルや椅子、カウンターなどの飲食設備を利用させていれば、対象外です(問50)
  • 持ち帰りの場合: 「持ち帰り」は「食事の提供」に含まれず、軽減税率(8%)の対象です(問57)
  • 出前・宅配の場合: 顧客の指定した場所まで単に届けるだけなので、軽減税率の対象です(問77)

店内飲食か持ち帰りかは、提供の時点で顧客に意思確認をするなどして判定するとされています(問57)。そのため、税率ごとの売上を集計できる仕組みが必要になります。自店のレジに合った方法は、税理士に確認してください。

出典: 国税庁 消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)

2. 令和9年の税率引下げ案(成立が前提)

令和8年9月の国税庁のQ&Aは、同月15日に閣議決定された大綱の内容を説明しています。それによると、令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間、飲食料品に係る消費税率を1%(国・地方合計)に引き下げる案があります。

  • 対象の範囲は、令和9年3月31日以前に軽減税率(8%)の対象になっている飲食料品と同じです
  • 外食(店内飲食)は対象外で、10%のままです。出前・宅配、テイクアウトは対象です

ただし、この内容は、法案が国会で可決・成立した場合のものです。国税庁のQ&Aにも、そのように書かれています。実際に決まったかどうかは、国税庁の特設サイトなど、最新の情報で確認してください。

出典: 国税庁 飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A(令和8年9月)、リーフレット

案どおりに決まった場合、店内飲食(10%)とテイクアウト(1%)の税率の差が大きくなり、区分の記録の重みが増すと考えられます。免税事業者が課税事業者になるための届出や、簡易課税の計算方法にも特例が設けられる案です。自店が対象になるかどうかは、税理士に確認してください。

3. 仕入れのインボイスと経過措置

飲食店は、食材や飲料などを多くの取引先から仕入れます。取引先がインボイスを発行する登録を受けていない場合(免税事業者など)の課税仕入れには、仕入税額相当額の一定割合を控除できる経過措置があります。

期間 控除できる割合
令和5年10月1日〜令和8年9月30日 80%
令和8年10月1日〜令和10年9月30日 70%
令和10年10月1日〜令和12年9月30日 50%
令和12年10月1日〜令和13年9月30日 30%

適用には、必要な事項を記載した帳簿と請求書等の保存が要件です。仕入先ごとに登録の有無を確認する運用は、税理士と決めておきます。

出典: 国税庁 消費税の軽減税率・インボイス制度に関するQ&A 問113(令和8年4月改訂)

初回相談で確認したい3つの質問

  1. 飲食店の顧問実績があるか: 店内飲食と持ち帰りを分けた売上の集計を、これまでどう行ってきたか、具体的に話してもらいます
  2. 税率ごとの売上の集計を、自店のレジやシステムに合わせて整理してくれるか: 使っているレジや会計ソフトを伝え、どこまで対応できるかを聞きます
  3. 税率引下げの案が決まった場合の対応を、見通しとして説明してくれるか: 決まっていない段階でも、考え方と準備を話せる先生が目安です

税務調査のときの対応と費用、連絡のとりやすさなど、共通する確認点は、水商売の税務調査の記事にもまとめています。

まとめ

  • 飲食店の消費税は、店内飲食(10%)と持ち帰り・出前(軽減税率)で税率が分かれます。判定は提供の時点で行います
  • 令和9年の税率引下げは、法案の成立が前提の案です。決まったかどうかは、国税庁の特設サイトで確認してください
  • 仕入れのインボイスは、経過措置の割合が令和8年10月から70%に変わっています。仕入先の登録の確認は、税理士と運用を決めておきます

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